素材を生かす

本物の木や土は、育った環境や木の樹種・土の材質によって強度・粘り・調湿性がさまざまです。だからこそ、素材の特性を学び経験を活かすことで、家に対してより良い使い方をすることや安全で丈夫な家造りができると考えています。
また光や風を設計にうまく採り入れ、自然と調和しながら暮らすことも大切だと思っています。

構造形式・仕上げ

全棟長期優良住宅
構造形式 木造伝統工法・軸組工法 ※プレカットは不使用
構造材 天竜材4寸巾
耐力壁 耐力面材(モイス)、3寸角筋交
内壁仕上げ 杉板張り、フリースクロス ※ビニールクロスは不使用
外壁仕上げ 杉板張り(焼杉板等)、塗り壁、ガルバリウム鋼板、 ※サイディングは不使用
屋根 ガルバリウム鋼板 ※カラーベストは不使用
断熱材 ウッドファイバー

天竜杉

天竜杉は、根曲がりが少ない良質材。ゆっくりと成長するため、目が詰まって粘り強さが生まれ、高強度で加工しやすい木材です。中心部の良質な「赤身(あかみ)」の部分が非常に多く、耐久性や耐水性にも優れています。伐採した後、半年間に渡って天然乾燥させることで、「木」本来の特性を最大限に引き出していきます。
また、天然乾燥は木に与えるストレスが少ないため、時間の経過とともに木の色合いが味わい深く変化を遂げていきます。

土壁

土壁は田んぼの土と藁を混ぜてよく練り、数カ月発酵させたものを左官職人が丁寧に天竜杉を格子状に組んだ木小舞の下地に土を塗り重ねていきます。
しっかり乾かしながら塗りを重ねていくことで仕上がりのよい、丈夫な壁ができあがります。土壁は「夏はひんやりと涼しく、冬はじんわり温かい」気持ちの良い空間をもたらしてくれます。

漆喰

自然素材の内装材である漆喰は、消石灰に糊を加え水で練ったものが材料です。
長い歴史を持つ漆喰は、安心できる塗料だといえます。壁紙のように定期的な張り替えは必要ありませんし、耐用年数も長いのが特徴です。生活の中で付いてしまった表面の汚れは、消しゴムやメラミンスポンジで落とすことができます。

木組み

『木を木で組む』、古来より受け継がれてきた日本の家づくり。門西建築は、木材を手刻みで加工し、できる限り金物を使わず木材を組み合わせていきます。
木材と木材の接合部を継手(つぎて)と呼びますが、人間でいう間接部分にあたります。この継手を組み合わせた後に「込栓(こみせん)」と呼ばれる木の釘を叩き込むことで、継手の強度はさらに増します。木組みで建てることにより、建物が地震にも粘り強く、長く生き続けることができるのです。

三和土

赤土・砂利などに消石灰とにがりを混ぜて練り、塗って敲き固めた素材。3種類の材料を混ぜまわせることから三和土(たたき)と書く。土間の床に使われることが多く外と建物の中間領域。家の中を汚したくないときなどフレキシブルに使えます。
例えば自転車やベビーカーは土間にしまえば、お出かけもしやすく劣化の心配も軽減。また、ご近所さんをお迎えするコミュニケーションの場、植物を魅せる場として。ペレットストーブを土間に配置すれば、掃除と薪の搬入に便利です。あると便利な場所、それが土間かもしれません。

木製サッシ、障子

木製サッシ・障子は部屋に馴染みやすく、圧迫感をなくします。和・洋を問わず、木で作られた家にはしっくりと合います。
昼間、障子を閉めておくと、部屋の中は明るいままで、外からの視線の心配がなくなります。また庭木の影が部屋の中にうつりこむさまは、とても風情があります。門西建築ではその家に合った建具のデザイン性と暮らしやすい機能性を考慮して、建具職人が手作りで一つ一つ丁寧に仕上げています。

ウッドファイバー断熱材

断熱材には夏は外の熱い空気を家の中に伝わらないようにし、冬は温かい室内の空気を逃がさないようにする働きがあります。国産の木質繊維断熱材ウッドファイバーを使用し、環境にも住む人にも優しい素材です。
防音・吸音・調湿・防虫にも効果があり、半永久的に持続するものです。そして、断熱材を正しく機能させるため、専門スタッフが施工を行います。

庭も家造りと同時に検討すれば予算に含めて進めることが出来ます。 庭があることは、風の入り方、日射しをやわらげる効果や、プライバシーの確保、防犯にも役立ちます。 家と調和した庭づくりをすることは、快適さと、外観など予想以上に効果があると考えます。